訪問歯科

高齢者のお口のトラブル誤嚥性肺炎やドライマウスと予防法

いずみ野駅前の歯医者、HALデンタルクリニックです。

高齢になると、お口でトラブルが起きるのは歯や歯肉ばかりでありません。高齢化により嚥下(えんげ)機能や唾液などが低下・減少することで、お口のはたらきにもトラブルが発生します。
今回はその代表的なトラブルである、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)や口腔乾燥症(ドライマウス)についてご紹介します。

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①誤嚥性肺炎とは?
②口腔乾燥症(ドライマウス)とは?
③予防方法
④まとめ

1.誤嚥性肺炎とは?

食べ物がのどを通るとき、咽頭のところで食道と空気が出入りする気道が交差しています。
そのため、食べ物を飲みこみ、胃に送る機能(嚥下機能)が低下すると、食べ物や唾液があやまって気管へ入りやすくなります。このとき口の中の細菌が肺の中に入りこみ、肺が炎症をおこすことを誤嚥性肺炎といいます。

高齢者の場合は、誤嚥性肺炎が命取りになったり、寝たきりの原因になるため、注意してください。
なお、誤嚥を起こしやすいのは、食事のときですが、睡眠中などでも唾液が肺に流れ込んで起きることもあります。

2.口腔乾燥症(ドライマウス)とは?

高齢になると、ストレスや薬剤の影響、かむ力の低下などが原因で唾液の分泌量が減少します。
慢性的に唾液が不足すると、食べ物が飲み込みにくくなったり、舌に痛みを感じるようになったりする「口腔乾燥症 (ドライマウス)」になることもあります。

年齢を問わずにドライマウスの症状を持つ人が増えていると言われています。

口の中が乾燥する人が多く、口やのどが渇く、食事がとりにくい、発音がしにくいなどの症状があらわれる場合はドライマウスの可能性があります。
ただし、口の中の乾燥と共に、痛みなどの症状がある場合は、ほかの病気も考えられますので、早めに歯科医師に相談するとよいでしょう。

3.予防方法

誤嚥性肺炎やドライマウスの予防には次のようなことが有効です。

■誤嚥性肺炎の予防
・口腔内を清潔に保つ
口腔内には多くの細菌がいて、歯磨きやうがいを怠るとすぐに細菌が繁殖してしまいます。そのため歯磨きをしっかり行ない、口のなかの細菌を繁殖させないよう注意しましょう。
・胃液の逆流を防ぐ
ゲップや胸焼けなどで胃液の逆流が起こりえます。食後2時間ほど座って身体を起こしていることで、逆流を防止できると言われています。
・嚥下反射を改善する
食べ物をこれがうまく飲み下せない状態を嚥下障害といい、誤嚥性肺炎を引き起こす原因のひとつです。
・薬を用いる
誤嚥性肺炎の再発予防には脳梗塞予防薬が有効とされ、用いられることがあります。


■ドライマウスの予防
・かむ回数を増やして唾液の分泌を促進する
・こまめに水分補給をする
・うがいの回数をふやす
・室内の温度・湿度に気をつける
・乾燥予防や保湿用の洗口剤を使う(歯科医師・歯科衛生士に相談してから使用しましょう)

まとめ

誤嚥性肺炎は命取りになるケースがあるので特に注意が必要です。
日本人の死因でいつも上位となる肺炎ですが、そのうちの7割~8割は誤嚥性肺炎だと言われていています。
加齢による嚥下機能や唾液分泌機能の低下は本人では気づきにくいところがあります。
何か気になるところがあれば早めに歯科医師に相談してください。

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